本から本へつながる書評ブログ『淡青色のゴールド』

読書家の経営コンサルタントのdaisuketによるブログです。一冊ずつ丁寧に書評しながら合わせて読むと面白い本をご紹介します。

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「ブックサンタ」は読書好きにとって最高の寄付体験

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「ブックサンタ」は読書好きにとって最高の寄付体験

こんにちは。書評ブログ「淡青色のゴールド」へようこそ。本記事では自分の選んだ本が厳しい環境に居る子どもたちへのプレゼントになる寄付プログラム「ブックサンタ」についてご紹介します。読書が好きな人にはもっと広まって、みんなこの幸せな寄付体験を味わって欲しいです。

 

ブックサンタとは

ブックサンタとは、NPO法人チャリティーサンタが運営する寄付プログラムで、団体と提携している全国の本屋で本を購入し、レジで「ブックサンタへの参加」を申し出て寄付すると、団体経由で全国の子どもたちの元へクリスマスプレゼントとして届けられるというものです。

booksanta.charity-santa.com

プレゼントが届くのは、貧困などさまざまな厳しい環境に居る子どもたちです。「子どもの貧困」という言葉がこれだけ認知されるようになった今では、日本にも厳しい環境に置かれている子どもたちが多くいることをご存知の方も少なくないと思いますが、そうした子どもたちにとってクリスマスや誕生日といった記念日が楽しいばかりの日ではありません。周りの友人たちが楽しそうにサンタからのプレゼントの話をしている中で、自分のところにはサンタが来ない…、というのは残念なことですよね。

つい先日も子どもの貧困や教育格差の問題に取り組むチャンス・フォー・チルドレンさんが子どもの「体験格差」という問題についての調査結果を公表していました。習い事や旅行など学校外の体験を一切できない子どもたちが多く存在し、家庭の経済状況により大きな格差が生まれているといいます。

prtimes.jp

ブックサンタがアプローチしているのも同じような境遇に居る子どもたちです。ブックサンタに参加すれば、私たち一人ひとりが厳しい環境に居る子どもたちのサンタクロースになることができるのです。

ブックサンタは2017年からスタートしたプログラムで、年々パートナー書店の数を増やすなど徐々に規模を拡大してきましたが、ついに今年から全国47都道府県すべてに広がりました。

また、チャリティーサンタさんは全国約250の子ども支援団体とも提携し、本を届ける対象の子どもたちも広げています。今年の目標は5万冊とのこと!

docs.google.com

さらに今年は日本にいるウクライナ避難者の子どもや台風や豪雨により被災した日本の子どもにも対象を広げるなど「クリスマスの想い出」を届けるべき子どもたちのことを広く考えていて、とても素敵だなと感じます。

誰でも書店でサンタになれる素敵なプログラム、ぜひあなたも参加してみてください。

(12月15日時点で目標5万冊に対して、3万2千冊とのことです。クリスマスまで日数が少なくなっていますが、万が一クリスマスまでに間に合わなかった場合も、誕生日プレゼント用などに回してもらえるとのことですので、どんどん本を贈りましょう!最新の状況は公式Twitterアカウントで発信されています)

twitter.com

 

チャリティーサンタとは

ブックサンタのプログラムを運営しているのはNPO法人チャリティーサンタさん。ブックサンタのプログラム以前からサンタクロース関連の活動をしています。元々のプログラムもとても素敵なのでご紹介します。

www.charity-santa.com

2008年からで活動している団体なのですが、そのコンセプトは「あなたも誰かのサンタクロース」。ブックサンタのようにプレゼントを贈ることができる、ということではなく文字通りに「サンタクロースになる」ことができます。

クリスマスの夜に、サンタクロースの姿に扮したボランティアが依頼のあった家庭に向かい小さな子どもたちに直接プレゼントを渡すというサンタ活動が元々の活動でした。団体の方と直接お話したこともありますが、サンタクロースにはしっかりと研修や演技指導などもあり、子どもたちの夢を叶えるために真摯に活動をされていらっしゃいます。(全国に支部があり、広くボランティアが参加して精力的に運営されている団体として、NPO業界ではボランティアマネジメント等のお手本として挙げられることもある団体さんです)

長年多くの家庭にプレゼントを届ける活動を続けてくる中で、サンタ活動の依頼元の過程が高収入家庭に偏っていることや、経済的な事情からクリスマスなどの体験を子どもたちにさせてあげられない家庭が多くあることを認識し、そこから基金を募って貧困家庭へも届けられるように活動を広げるようになってきています。ブックサンタの活動もこのような実績や調査から生まれてきた活動です。すばらしいですね。

ちなみに今年からはクリスマスだけでなく「誕生日祝いを諦めた親子にホールケーキを届ける」というシェアケーキというプログラムも始めていらっしゃいます。こちらもとても素敵なプログラムです。

sharecake.charity-santa.com

読書好きにとって最高の寄付体験

さて、ここからはブックサンタの寄付プログラムとしての良さを個人的な観点も含めて書いてみたいと思います。私はNPO等の非営利組織のコンサルティングという仕事柄、多くのNPOとお付き合いがありますし、NPOへの寄付も日頃からそれなりに多く参加している方だと思うのですが、ブックサンタの寄付体験は個人的には過去の数ある寄付の中でも「寄付してよかった!」という満足感が最高レベルのものでした。

特に読書好きの方にはもっともっと広まって、みんなにこの幸せな気持ちを味わっていただきたいですね。

自分の好きな本を選んで贈ることの素晴らしさ

ブックサンタでは子どもたちに贈る本を書店で自分が好きに選ぶことができます。対象の子どもは「0歳〜高校生の厳しい環境にいる子ども」と幅広く設定されていますので、絵本や児童書だけでなく一般書籍まで含めて本当に幅広く考えることができます。自分が子どものころの想い出の本や好きだった本を選ぶ人もいるでしょうし、子どもたちのこれからを願って伝えたいメッセージを物語に込めて選ぶ人もいるでしょう。

読書が好きな人の中には、私もそうなのですが、元々周りの人にオススメの本を紹介することが好きだという人も少なくないと思います。ただ、実はなかなか自分のオススメ本を紹介する機会というのはそれほど多くはありません(なのでその欲望を解消するために、私のように書評ブログを書くようになったり、SNSで読書アカウントを運用しているという人も少なくないのでは)

それがこのブックサンタというプログラムは自分が選んだ本が確実に子どもたちに届きますし、サンタからのプレゼントとして大切に読んでもらえる可能性が非常に高いのです。実際にどの子どもに届いてどんな反応だったのか、と個別に確認ができる訳ではないのですが、自分が大切に選んだ本が誰かに喜ばれるというのは想像しただけでも本当に幸せな気持ちになります。(特設ページに掲載してある「過去に届けた家庭の声」を読んでいるだけでも涙が出そうになります)

寄付の世界ではよく「◯◯円の寄付で△△ができます」と寄付金の使途例を提示するという工夫がよくあります。自分の寄付が何になるのかをイメージできた方が、寄付のモチベーションが上がりやすいということです。ブックサンタはこの点が突き抜けているモデルです。何しろ自分が直接購入した品物を寄付できる訳ですからね。

もちろん、すべてのNPOのすべての寄付がこのように直接的な物品購入や受益者への直接資金提供だけになれば良い訳ではありません。よく寄付に対して「中抜きしてるんだろ」という批判や疑いの目が向けられることがありますが、人件費を含めた団体の運営費がなければせっかくの素敵なプログラムを開発、運営することはできなくなってしまいます。(チャリティーサンタさんもそのような団体の運営自体を支える寄付も受け付けています。良ければこちらもご覧ください。

www.charity-santa.com

それでもやはり読書好きにとって、自分の好きな本、自分の想い出の本を選んで贈ることができるという体験は、普段の寄付に関するコンサルティングも含めてあれこれと考えてきた寄付に関するさまざまなセオリーや知識を全部吹っ飛ばすぐらい楽しいものでした。ブックサンタ自体はプログラム開始の年から知っていながら毎年秋冬はバタバタしていて今年が初めての参加になったのですが、もっと早くから参加していれば良かったです。2日前に悩みに悩んで3冊寄付してきたのですが、帰宅後すぐに「来年は何を贈ろうかな」と考え始め、来年まで待てる気がしなくなり、今年のうちに追加で寄付しにいっちゃおうかな、と考えている次第です。

ブックサンタで贈った三冊の本の写真

今年私が贈った三冊の本

本屋、作家の売上にもつながる仕組みの素晴らしさ

ということで、ブックサンタは「自分の選んだ本が子どもたちに届く」という一点だけでも突き抜けた素晴らしさを読書好きに与えてくれるのですが、さらにプログラム全体として読書好きの心をくすぐる要素があります。

それは街の書店や、好きな作家の応援にもなるということ。

ブックサンタでは子どもたちへのプレゼントというプログラムの性質上、対象の本を書店で購入した新品の本に限定しています。「古本でも嬉しいだろう」という考え方もあるとは思いますが、やはり自分専用の新品の本を買ってもらったり、プレゼントでもらったときの嬉しさというのは独特なところがあると個人的には思いますので、厳しい環境に居る子どもたちにもその嬉しさを味わってもらえると良いなと思っています。

ということで、対象の本は書店で購入することになりますので、近年減少の一途が続いている書店の売上にも貢献できますし、自分の好きな推し作家さんがいる方であればその売上に貢献することもできます。

(書店が減っていることの大きな原因は読書好きな人が減った訳でも読書好きの人の購入量が減った訳でもないと個人的には考えていますが)

子どもも喜び、本屋や作家さんも喜び、贈った自分も幸せになる、関わる全員が嬉しい素晴らしいプログラムです。

参加方法

詳しくはブックサンタの特設ページでご確認いただければと思いますが、ブックサンタで本を贈る方法は大きくは「全国の書店で寄付」「オンライン書店で購入して寄付」の二つがあります。オンライン書店の場合は、対象の書籍が専用のオンライ書店上に掲載されている書籍に限定されています。

街の書店で購入する場合も手順は非常に簡単です。

①お近くのパートナー書店を探す

booksanta.charity-santa.com

②パートナー書店で贈りたい書籍を選ぶ

③レジで「ブックサンタに参加したい」旨を伝え、支払いをする

ブックサンタステッカーの写真

寄付が完了するとこのようなステッカーがもらえます

後はチャリティーサンタさんのボランティアサンタクロースや全国の子ども支援団体、児童福祉施設から子どもたちにプレゼントとして届きます。

特設ページ内では、プログラムの運営自体をサポートする「継続サポーター」や自分が本を届ける「サンタクロースになる」など他の参加の方法も紹介されていますので良ければご覧ください。

追記:私がブックサンタで贈った本まとめ

2023年もブックサンタに参加しました。やはり本屋で本をあれこれ選んでいる時間が最高に楽しかったです。今後も毎年続けていくと思いますので、毎年選んだ本を記録していくことにしました。本選びに悩むという方や他の人がどんな本を贈っているのか知りたいという方はぜひこちらもご覧ください。

 

daisuket-book.hatenablog.com

 

いかがでしたでしょうか。

本記事ではブックサンタという素敵な寄付プログラムについて紹介しました。このプログラムを通して本を贈るという体験の素晴らしさを味わう読書好きと、本と子どもたちの素敵な想い出が増えていくことを願います。

最後までお読みいただきありがとうございました。