淡青色のゴールド

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書評『小さなカタコト*イタリア語ノート』下手な外国語会話本より実地で使える旅エッセイ

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書評『小さなカタコト*イタリア語ノート』下手な外国語会話本より実地で使える旅エッセイ

こんにちは。書評ブログ「淡青色のゴールド」へようこそ。本記事は『ちいさなカタコト*イタリア語ノート』の書評記事です。私はこの本をイタリア旅行に行く際に飛行機の中で読みました。まったくイタリア語に触れたことのない方にもオススメできる本です。 

 

  

まじめな"お勉強"では気乗りしない方におススメ

海外旅行、それも英語圏ではない場所に行くなら少しでも現地の言葉を覚えていきたいですよね。 

とはいえいくつかの挨拶とカンタンな単語以上の文章や会話文は付け焼き刃ではなかなか覚えられません。そもそも私は語学の勉強が非常に苦手です。そこで初めてイタリアに一人旅行する際に選んでみたのがこの本です。

新卒で入った会社を辞めた際の有給消化期間で行く旅行だったため、出発直前までイタリア語どころか荷造りの時間もあまり取れなかった旅行でした。飛行機の中でいまさらイチから語学の勉強っぽい本を読んでも頭に入らないだろうなと思い、どうせなら楽しく読めそうなものを、ということで選んだのが本書です。

本書はエッセイ風の語学ノートです。

章立てを見ると、

  • 気持ちを伝えるGrazie!
  • バールで朝食を
  • 洋服店・靴屋で

など具体的な場面ごとになっており、構成自体は一般的な外国語の会話本と似たような雰囲気となっていますが、実際に中を開いてみると、写真やイラストがたっぷりと使われたエッセイになっていて、旅行中のいろいろな場面で実際に使われる会話を著者の実際のイタリア経験をもとに紹介してくれます。

旅行体験記風なので、自分自身のこれからの旅行のワクワク感を増しながらどんどん読み進めることができました。語学の本はそもそも読み通すこと自体ができないことが個人的には多かったので、楽しく読み通せるというのは非常に大切なポイントでした。

 

著者の体験を元にしたエッセイだからこそ実際に使える

楽しくイタリアの予習ができれば良いや、というぐらいの軽い気持ちで読んだ本でしたが、後から振り返ってみるとかなり実際の場面で役立ちました

まず、一冊通して読んでしまえたことでいろいろな場面についてある程度心構えができたこと。

とくに写真をふんだんに使っているのが良いです。しかもこの写真の何が良いって、いわゆるガイドブック的な本格的なキレイな写真ではなく、実際に著者が自分のカメラで撮った写真が使われていること。個人の旅行の写真っぽさがあるからこそこれから自分が撮る写真を想像することができテンション上がります。

次に、体験を元にしたエッセイで紹介されるエピソードは実際に現地で再現されるものがかなり多かったことも良かったです。

例えばリストランテやトラットリアでの食事の場面。

注文の仕方の例文が載っているのは当然として、まずはメニューの写真を紹介してメニューの見方をあらかじめ覚えておくように書いてあったり、店員さんから聞かれる質問などが具体的に紹介してあります。少しだけ引用してみましょう。

メニューを渡されて、まず聞かれるのが飲み物の注文。

Da bare?(飲み物は?)

と聞かれるので、もしお水を飲みたい時は次のように言います。

(中略)

とここで一つ注意点!

お水には「ガス入り」と「ガスなし」があり、通常何も言わなければ「ガス入り」が出てくることが多いので、… 

といったような感じ。このDa bare? という質問は実際に何度か聞かれる場面があったのですが、非常に落ち着いて応答することができました。語学本で学んだ会話を実際に経験するというのは、長く勉強しているはずの英語でも一度も経験したことがないことだったので感動しました。

なお、イタリア語でされた質問に対して回答自体は英語で行うことが多かったです。こちらからの回答は英語で通じることがほとんどなので、質問さえ聞き取れれば困らない場面が多かったです。

実際に観光地ではこちらが旅行者と分かっているので最初から英語で話しかけてくれる場面も多いのですが、上記の「飲み物は?」のようなカンタンな質問はそのままイタリア語で飛んで来ることがけっこうあります。こういうフレーズに瞬時に反応できると、旅行の楽しさがグッと増します

ひとことフレーズがどんな場面で、そしてどんな気持ちで現地の人が使っているのかということがたくさん書かれているのでこの本で見かけた言葉を聞くたびに楽しい気持ちになりました。

 

まとめ

ということで非常にオススメです。というかイタリアがものすごくオススメです。超楽しい。 同じシリーズで、英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・韓国語・タイ語なども出ているようですので、旅行予定がなくてもエッセイを楽しむものとして手を伸ばしてみるのも良いかもしれません。 

一つだけ注意点を挙げるとすれば、非常にサクッと読めてしまうので、イタリアまでの長いフライト中の暇をこの本だけで潰すのは難しいということです。1時間ぐらいで読んでしまえますので読書で暇つぶししたい方は他にも本を持って行きましょう。 

 

 『ちいさなカタコト イタリア語ノート』を読んだ方にオススメの本

最後に本書を読んだ方や興味を持った方にオススメの本をご紹介します。

嶋みちる『ちいさなカタコト*フランス語ノート―フォトエッセイとイラストで楽しむ』

まずは、上記のまとめでも述べた通り同じシリーズのフランス語版です。私はイタリア一国に眺めに滞在して複数都市を回る旅行をしましたが、イタリアとフランス二カ国を巡る旅行を組む方も少なくないでしょう。そんな方にはこちらもオススメです。

 

内田洋子『対岸のヴェネツィア』

イタリア在住のエッセイストである内田洋子さんの本です。「水の都」と呼ばれるヴェネツィアに観光ではなく、市民として引っ越してきて住むことになった内田さんが、地元の方との交流や都市の空気感を伝えてくれます。観光客として訪れるだけでは分からない魅力や視点がつまっており、ヴェネツィアに訪問予定のある方には特にオススメです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。