淡青色のゴールド

経営コンサルタントのdaisuketによる書評や読書についてのブログです

書評の効果とは?「書くから、考えるから忘れない」大学恩師の言葉が一生モノの習慣となった話

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書評の効果とは?「書くから、考えるから忘れない」大学恩師の言葉が一生モノの習慣となった話

こんにちは。経営コンサルタントによる書評ブログ「淡青色のゴールド」にようこそ。本記事では「書評の効果とは?「書くから、考えるから忘れない」大学恩師の言葉が一生モノの習慣となった話」と題し、私が書評を書くことを習慣とするようになった経緯や書評の意義や効果をどのように感じているか、考えるようになったのかについて、私が大切にしている大学の恩師の言葉とともに紹介していきたいと思います。

 

 

ブログのための書評じゃなくて、書評ありきのブログです

そもそも私の本業は経営コンサルタントです。書評ブログは仕事ではなく趣味の一環です。ブログをやりたくて書評を書いているのではなく、順番としては元々書評を書く習慣があって、書き溜めてある書評を元にブログ用の記事に直している、という順番です。

ですので、今のところあまり本のジャンルに統一性もないままに書きたい本や紹介したい本についてあれこれ書く感じになっています。

 

読書好きが参加条件!?ゼミで鍛えられた書評習慣

私が書評を書くようになったのは大学の頃からです。正確には大学3年生から。私は某国立大で政治学を専攻していたのですが、専攻が分かれる3年生からゼミに所属することになっていました。政治学のゼミにおいては、どこの国の政治をやりたいのか、とか現代の政治を扱いたいのか、政治の歴史や思想、あるいは政治哲学を扱いたいのかによってそれぞれを専門とする教授が主宰するゼミに所属するというのが通常の選び方でしたが、私が所属したゼミは少し変わっていて「研究するテーマや政治信条などは一切問わない。現実の政治に少しでも関わりのある研究テーマなら何でもOK。ただし、様々なゼミ生の多様な研究テーマを扱うので多様な主義主張と交わることをいとわないことと、そしてもう一つ読書が苦でないことが参加の条件」となっていました。そうなんです、ゼミの参加条件に「読書」が挙げられていました。

それもそのはず。学部内でも最も多くの読書量が求められるゼミだったのです。

まず、ゼミの形式はよくある課題図書の輪読とディスカッションで、輪読の課題図書は年間で10冊程度でしょうか。どれも学部生が一人では読み通すのは難しい政治学の学術書です。輪読ですので、章を分担しながら自分が担当する章については要点をまとめ、議論のたたき台とするための資料をまとめる必要があります。まず輪読において書評の力が鍛えられます

また、輪読課題とは別に隔週で書評の提出が求められていました。これは輪読課題図書とは別に各々が政治学やその他の社会科学に関わる本を読み、それについての書評を提出するというものです。ゼミの前日までに提出された書評を先生がプリントにまとめて印刷し、授業の最初には全員でそれを見ながら議論を行います。各自がどのような問題意識で本を読み、何を感じたのかという議論です。先生からもバンバン質問が飛んでくるため適当な書評を書くわけには行きません。
(ちなみに書評が毎週ではなく隔週だったのは、書評と新聞記事の論評が交互に提出課題となっていたためです。新聞記事の論評も記事のチョイスと論評の作成になかなかセンスが求められて大変だけど面白かったです)

こうして私は大学3、4年の2年間で大学のゼミだけで50冊程度は人に見せるレベルの書評を書いてきており、基本的な力はこのときに鍛えられたと感じています

 

恩師はなぜ大量の本について覚えていられたのか

ただ、ゼミの課題をこなしている時点ではまだまだ自分の習慣とはなっておらず、ゼミの課題や書評用に読んだ本以外について書評を書くことはありませんでした。その後すべての読んだ本について書評を書くようになったのは、卒論の指導で教授の研究室を訪ねたときのとある会話がきっかけとなっています。

卒論を書き上げるために、論理の構成や資料捜しのヒントを得るために頻繁に教授に質問をしに伺っていたのですが、私が質問をすると教授はよく「その観点だったらこの本とあの本を読んでみると良いよ」といって、オススメの本を紹介してくれることがありました。そしてその本はまさにその時々私が必要としている本でした。私の疑問や悩みにぴったりの本をいつも紹介してくれるのです。

でも私は不思議でした。いかに政治学の教授とはいっても専門分野ではない本までなぜそんなに詳しく内容を覚えているのかと。というのも、先述の通り私のゼミは「研究テーマ問わず」だったので私が卒論で執筆していた研究テーマ(日本の地方政治)と教授の専門分野(欧州の比較政治)は全く異なるものだったからです。しかも、先生が紹介してくれる本の中には私がすでに読んだことのあるものも含まれていました。私はその本を読んでいたにも関わらず、内容をよく覚えていなかったのです。「あぁ、たしかにあの時読んだ内容に含まれていた」と先生から言われて初めて気づくのです。

疑問に思った私はあるとき聞いてみました。

 

「先生はなぜそんなに本の内容を覚えているのですか?」と。


私自身が本の内容を覚えていないことも、先生があまりにも覚えているように感じることも疑問でした。そしてどうすれば良いのか知りたかった。

先生から返ってきた言葉は意外な言葉でした。

 

「忘れるよ。だから書評を書くんだよ」

 

まず驚きだったのは先生もやはり読んだ内容は忘れるということ。放っておいたら殆ど覚えていないものばかり、なんだそうです。だからこそ、書評を書くのだと。


書くことで、考えることで記憶に残る

先生は書評を書くことの意義や効果を話してくれました

書評を書くためには本の内容を整理してきちんと理解しなければならない。そして単なる要約や読書感想ではなく、書評としてその本の読むべき価値や考えるべきポイントを合わせて考えることが重要だという点も強調していました。

  • 本の内容を整理する
  • 読むべき価値や考えるべきポイントを自分なりの視点で加える

つまり、単に読むだけではなく、読んだことをもとに考えるという作業を行うことで記憶に残りやすくなるということです。ゼミの課題として書評を課していたのも、単に読書により学生の知識量を増やしたかった訳ではなく、書評にまとめるという作業を通じて思考力や政治学的なセンスを鍛えることが目的だったのです。

この言葉は私にはとても印象的でした。なるほど、先生も忘れるのか。だからこそ書評を書いているのかと。隔週の書評提出のまとめプリントには学生の書評だけでなく、先生自身の書評も載っていました。先生も日々実践を続けていたのです。先生の自らの実践に裏付けされた言葉に私は感動したのでした。

それからは政治学の学術書や社会科学系の新書だけでなく、ビジネス書や小説についても書評や読書メモを残すようになり、現在まで10年以上続く習慣となっており、それがこのブログの元ネタとなっていますし、何よりコンサルタントとして働き独立して自分の旗を立てて生きていけるようになったのも、読書から学んだことをきちんと見にするためのこの恩師からの言葉があったからこそです。

 

書評というアウトプットの大切さは多くの人が指摘している

「考えたことは忘れない」というこの言葉はその後何年かしてから様々なとこで同じような教えを目にすることにもなり、その度に私の中で確固たる信念として強化されています。

たとえば社会派ブロガーとして有名なちきりんさんは以下のようにおっしゃっています。

本を読んでメモに書くのは「その本のその部分を読んで、自分の頭で考えたこと」です。

chikirin.hatenablog.com

 

また、『脳が冴える15の習慣』という本には、単に読書の感想を自分用に残すだけではなく、人に見せることを前提としたアウトプットを目的とすることにより脳は活性化するということが書かれています。

 

書評初心者にオススメ!800字書評でトレーニング

本記事を読んで「私も書評を書いてみようかな」と感じる方が増えると嬉しいです。

とはいえ、いきなり書評を書こうと思ってもなかなか難しいですよね。どう書けばいいのか分からないという方もいらっしゃると思います。「書評 書き方」などのキーワードで検索するとたくさんの記事が出てきますし、それこそそうしたテーマの書籍だってあります。

が、まずはごく簡単なポイントだけを意識して書いてみてください。あれこれ難しく考えるより簡単なルールだけ決めて実践し始めた方が速く力はつきます!

私がオススメするのは「800字書評」です。読んで字の如く800字以内で書評をまとめるというものです。まぁ1,000文字でも良いのですが、とにかく少ない文字数でまとめるということです。文字数を少なくすることによって書くハードルがまず下がります。文章を書くのが苦手な人でも800字ぐらいだったら書けそうかな、と思えますよね。

そして、少ない文字数でまとめることにはしっかりと意義があります。まずは、字数が限られているからこそ「最も大事なポイントは何かを探すことになる」ということです。800字で本の内容やあらすじをあれこれと書くことはできません。最も大切な内容を簡潔に表現する必要があります。

さらに、単なる要約をするのではなく書評ですので、「自分なりの意見や考えたこと、疑問、問い」なども加える必要があります。というよりもこの2点ぐらいしか800字以内にはいれられません。でも、それこそが最も書評に重要なポイントですし、それを書くためにはしっかりと自分の頭で考えることが必要です。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、この800字書評は私が大学のゼミで課題として取り組んでいたものです。私たちゼミ生は隔週でこの字数限定書評に取り組むことで鍛えてもらいました。私も含め何十人もの卒業生が実践して、優秀な社会人として活躍するOBOGの多いゼミですので、その効果は確かなものだと思います。オススメですよ。

 

ということで、本記事では「書評の効果とは?「書くから、考えるから忘れない」大学恩師の言葉が一生モノの習慣となった話」と題し、書評の効果や私自身が書評を書くようになったきっかけとなった出来事についてご紹介しました。

最後までお読みいただきありがとうございました。